資格の勉強は、通学か独学か
はじめに
資格や検定の勉強にあたり、通学か独学かで迷う方も多いと思います。
資金がたくさんあれば通学一択ですが、できるだけお金をかけずに済むのであればその方がいいですよね。
これまで中小企業診断士や販売士等を受験してきた経験や、より難関である会計士や税理士の話を基に、通学と独学を選ぶ際の基準を考えてみました。
なお、ここでは“有料”の通信教育は「通学」に、“無料”の動画講義(YouTube等)は「独学」に分類することとします。
結論(判断基準)
テキストを立ち読みしてみて「なんとなくでも理解できるかどうか」を判断基準とするとよいと思います。
理解にかかる時間が通学とあまり変わらなければ、独学で十分と言えます。
一方、読んでも「????」となるようであれば、通学の方がよいでしょう。
私の感覚ですが、中小企業診断士試験のレベルが丁度ボーダーラインになりそうです。
つまり、診断士よりも、
易しい→独学で十分
難しい→通学でないと効率がかなり悪い
・・・というのが私の考えです。
なお、診断士のレベル感がわからない方は、資格難易度ランキングといったサイトがありますので、そちらを参考にしてください。
理由
診断士より易しい場合、なぜ独学で十分なのか
市販のテキストが充実している
このくらいのレベルまでであれば独学で取得する人も多く、市販のテキストの需要が大きいです。
そのため、多数の出版社がテキストを出しており、わかりやすく自分に合ったテキストに巡り合う可能性が高まります。
中には、通学者用のものとほぼ同じ内容のテキストもあります。
ネット上の情報が充実している
合格の体験記等、テキスト選びや勉強の組立の参考となる情報が、ネットには多くあります。
情報を鵜呑みしてはまずいですが、それなりに有用だと思います。
無料のeラーニングが提供されている
福利厚生サービス「ベネフィット・ステーション」において、無料のeラーニングが提供されています。
これは、保険の加入者等が利用できるもので、商工会職員の多くが加入している「福祉共済」もその対象となっています。
これを利用するために新たに保険等に加入することはオススメしませんが、元々入っている方であれば、試してみるとよいでしょう。
無料の講義動画が提供されている
診断士の話になりますが、早稲田出版では講義動画を無料で提供しています。
少し見てみましたが、無料とは思えないレベルでした。
それ以外の資格でも、最近はYouTubeにあったりするので、わかりやすい動画を探してみるとよいでしょう。
車通勤の方は、ラジオ感覚で動画の音声を聴けば、時間を有効に活用できますね。
以上から、診断士より易しい場合、独学で十分と言えます。
診断士より難しい場合、なぜ通学でないと効率が悪いのか
基本的に、易しい場合の理由と裏返しです。
・市販のテキストが充実している
・ネット上の情報が充実している
・無料のeラーニングが提供されている
・無料の講義動画が提供されている
といった理由を挙げましたが、難関と言われる資格については、これらが無い、または有っても質が悪いことが多いです。
また、わからない点を先生に質問できることも、通学の大きなアドバンテージです。
以上から、独学での難関資格合格は、不可能ではありませんが、かなり非効率となってしまうでしょう。
ちなみに診断士は?
冒頭で診断士がボーダーを言いましたが、では診断士は通学と独学どちらがよいでしょうか。
一次試験→独学
二次試験
一次試験にそれほど苦労しなかった
+経営診断業務の経験が豊富→独学
そうでない→通学
がよいと思います。
経済学に初めて触れる場合等は、一次試験であっても、スポットでその科目だけ通学で勉強するという手もあります。
二次試験は、SWTO分析等を用いた事業計画策定等、実際の経営支援を経験していないと、独学では苦労しそうです。
まとめ(と小技)
原則として、難関資格は通学、それ以外は独学でよいでしょう。
これまでの経験や得意・不得意等に応じて、適宜判断いただければと思います。
ちなみに、通学でも下記の手を使えばかなり出費を抑えられます。
・教育訓練給付制度(厚生労働省)を利用
・勤め先の給付制度を利用
・DVD講座を受講し、合格後はフリマ・オークションでゴニョゴニョ
最後に、通学・独学に関わらず、読んでいただいた皆様の合格につながると幸いです。